テーマ展「商家の家訓」
「家訓」とは、ある人が人生の中でつちかった経験や知識、知恵の中から選りすぐって大切だと思うことを、次の時代を生きる者たちに真摯に伝えた言葉です。
近江商人は、先人たちの叡知を受け継ぎ、さらに次世代を担う子どもたちに伝え残して、家業の永続や豊かで幸せな地域社会の出現を願っていました。
本展では、近江商人の格言として有名な「三方よし」の原典と言われ、商人としての大切な理念や心得が記された『宗次郎幼主書置』(中村治兵衛家)や、近江商人が直筆で大書し、必要以上のぜいたく、自分勝手な振る舞いを戒めた「奢者必不久(奢れる者必ず久しからず)」の掛け軸など、総数18点をご紹介しています。
近江商人が遺した家訓には、数百年の時を越えて、なお現代に生きる私たちの心にも響く言葉があります。
近江商人の言葉にそっと耳を傾けてみてください。